なんとなく詩メモ。はてなばーじょん。

なんとなく思いついた歌詞とかを載せていくだけのページです。

ロストブルー


贋物の道を歩き続けて
手に取った赤い花弁そっと砂になる
非力は罪と呟いた私は
いつの間かも判らぬまま泣いていた

この世で存在し続ける業を
償うには呪いを受けるしかないから
誰かの記憶を差し出して今日も
何の為かはっきりしない世界で
音も立てずに駆けていた

あなたを失った瞬間
雨が降り出したんだ
白くけぶるほどの強く痛い豪雨
あなたもこの靄の奥に
消えて行くと思った
痛く叫ぶほどの蔓に巻き込まれていく

抽出される液体は赤くて
手に取った瞬間蒼く醒めて煤ける
軛は海の果てで咲いた
曼珠沙華手折らぬ命消えていた

その姿はただ映すだけのmirage
奪うにはこの腹に何も煮えてないから
誰かの祈りを差し出して今日も
何処が果てか見渡せない水の上
飛沫も立てずに舞っていた

あなたを失った瞬間
一人ではなくなったんだ
暗い空に雷鳴が光る度に晴れる
あなたもこの闇の中で
天気雨を視た?
強く引き摺られて体液に棘が刺さる

ああ 幼い頃夢見た童話
あの姫もこんな気持ちだったんだろう
ああ 何もかもを手にしていた
あの夢もきっと終わっていくんだろう

あなたを失った瞬間
あなたを見つけ出してしまったんだ
あなたを白い光に例えて
赤い空の下花弁を舞わせて そう
あなたを見つけ出した瞬間
呪いは泣き出して私を燃やす
誰かの祈りを差し出したら今日も
靄に隠れた美しい空を映して
音も 飛沫も立てず 斬り付けた
蒼く醒めた液体を打ち込んで
楽園を、運命を、今 現実に―――。

 

心因性ディストーションゲノム

 

螺旋階段を下りるように
平たいマルが駆け走って行く
二重構造で護られた神風は
射出された後隙間で自滅する

シグナルはモノクロにしか視えない瞳へ
それでも明滅を伝えれば十分だ
往くならばこの虚のようなもの終わらせて
それだけは約束できない歯がゆさに
生-なま-を感じる

アザミの花が収束する言葉を聴いていた
花-彼女-の姿 きっと報われない
わかっている、だけど
誰かが売るような安物で
今が出来ている

安全装置を外された
人的災害が御伽噺に成って
幾重にも重なったシェルターの風は
大銀河の向こうまで見通せる

欲望は白黒の入り混じるマーブルでも
誰かの糧になることが出来ているんだ
それならばこの空ろのようなもの終わらせて
それだけは確約できない未熟さに
罪を生きている

やりなおせない世界をやりなおすから
君の手の電磁パルスを別けて
今日も道具として消費されていく
そこは夜の果て

アザミの花が分裂する支配を見つめていた
散る姿は 皆美しくて
わかっている、だけど
誰かに渡せない身勝手で
今が出来ている

やりなおせない世界でやりなおされる
君の手の電磁パルスを悔やむ
今日も道具として斬り捨てられていく
そこは夜の果て

螺旋階段を下りるように
平たいマルがおちて、おちてゆく
幾重にも重なった風に揺れる
花弁はきっと白と黒
夜の果てへ
流れていく

 

名前もない恋のうた

自分の気持ちがわからなくなることがある
きっとそんなのは誰にでもあって
だけどいざ自分がなってみると少し怖いんだ
これは悪い方じゃない意味の気持ち
いや、それすらもよくわからないけどね

胸の中で流れるものに
意識を向けたのは初めてだった
それくらいぼんやり歩いていて
立ち止まった事にも気付かなかった

君の瞳の色を覚えた
君の話す音を知りたい
君の温度の端っこを
この手で、と言えないのが
何故なのかもわからないくらい
世界が広いことも知ったんだ

君への言葉は愛でしかなくて
君への愛は言葉にできない
だからきっと歌っているんだ
何か一つでも多く知ってほしいんだよ
きっとそうだよ

空気の流れる勢いなんて
天気が荒れなければ気に留めなかった
服を選ぶ基準を変えていくんだ
明日が何度でどんな天気か

君の事を名前で呼んだ
僕の事を名前で呼んだら
僕の温度は端っこも
その手に当てられないんだ
何故なのかも言い出せないくらい
世界が美しいことを知ったんだ

僕への言葉が何で出来ていて
僕への瞳はどういう言葉か
わからないから歌っているんだ
何か一つでも教えてくれたら嬉しいんだよ
飛び跳ねるくらいに

自分の住む世界さえわからなくなって
きっとこんなのが誰にでもあって
だけどいざ自分がなってみると欲張りになるんだ
この幸せな気持ちを君に知ってほしい
この痛いくらい早い鼓動を
この手の端っこで

君への言葉は愛でしかないのに
君への愛を言葉にできない
だからきっと歌っているんだ
何か一つでも多く知ってほしいんだよ
何か一つでも教えてくれたら嬉しいんだよ
きっとそうだよ

自分の温度がわからなくなるくらいに
ふわふわした、素敵で幸せな気持ちなんだ
こんなのでさえ君は知らない
こんなのでさえ君も知らない

ブックエンド


まるで絵本を読むようにさ
子供の頃にかえって
すきときらいとわからないでしか
あなたを言い表せなくなる

どんな漫画にもノベルにもいるコメディリリーフ
恋をするサブキャラになれればそれでいいんだけど
人生の主人公は誰でもない、わたしでも
多分世界はどこか遠く 異国の主人公が回してる

なんかいつもたのしそうで
チャラチャラちゃらけているんだね
隣にいる彼があなたにとっては主人公?
かっこいいって誰も言わない
なんでなのかわからないけど
おもしろいのにいつもどこかスベったようにして

図書館で昔読んだ絵本を借りてきても
今読んでみると嫌なことに気付くんだ
この話を作ったのは誰でもなくて
その世界だけのかみさま

まるで絵本を読んで笑ってた
子供の頃のわたしみたいに
わからないんだよ
あなたがかっこよくてたまんないんだ
だけどねすききらいとわからないじゃ
話しかけられもしないから
古典通りに童話の主人公が何処かでくっついてる

ともだちのともだちはだれ?

どんな本を読んでいても頭の中に浮かぶのは
恋をしてしまったあなたが何処かでくっつくお話
人生のクライマックスは死ぬことじゃなくって
多分世界が決められたように 急ぎ足でつがいをつくること

シルエットもぼんやぼやで
いつもだらだら笑ってるんだね
隣にいる子になんか下心を見せてるんだ
フラれた話ばっかりしてる
なんでなのかわからないけど
そんな話でスベったように笑わせる君は天才なんだろうに

まるで漫画を読んで笑ってる
今のわたしが嘘であるかのように
わからないんだよ
あなたのその話聞きたくないんだ
だってねすききたいとわからないが
みっつも選べるはずなのに
そこの神様はその童話にわたしを入れてくれない

主人公とヒロインはだれ?

教科書を漁って読み返してみても
部屋中に積んだ本をひっくり返してみても
この世界を描いた本がないの
わからないをすききらいにかえらんないよ

まるで絵本を読んで泣いていた
子供の頃のわたしとかわってない
ずっときらいだったんだよ
あなたにすきだって言えないんだ
だからね今日もわたしは話しかけられもしないまま
トイレに立つふりをして本を閉じて
なんでもないように歩き出して転んだ

右手首に軽い痛み
この手をつかんでる
ともだちのともだちはだれ?

hurrycane


大人になりたいと願う子供を
愛想笑いで蹴飛ばすことを覚えた
そんなボクはもうきっと大人だ
嘆きながら神を憎んだあの夜が
大空に今日もどんよりと広がっていた

時代が変わってガジェットが
面白くなるのにつれて意識は遠のく
変わった声で昔を求めても
目覚まし時計は七時がリミット

フライングディスクすら必要はなく
夏の青さに目が向かなくなる
しいて言うならサクラは咲くけど
皮肉なことに炭酸アルコールブルーのシート

ずっと昔から考えていたよ
そして今でも変わらなかったよ
シャツもブラウスもノリは固まる
詰襟なんて着たくも無くて
色がどんどん褪せていくんだ
ああ、何という悲劇なんだろう!

スーツの裾に銃を携え
スカートの裏地で世界を狙え
ぼくら踊るハリケーンのよう
舞いながら速くなって
時間の波から抜け出すんだ

幾つになったって忘れない思い出は
きっと子供の頃の愛

思い返せば返す度に
温度の低い自分が煩わしくなる
あの時しか出来ないと知っていた筈なのに
なんでボクは過冷却だった?

凍てつく空は割れる事もなく
ごうごうと音を立てて面白くもない映画を映す
ラブストーリーで泣けなくなったら
きっともう恋は修得出来ない

ねえ、ボクらはどこへ行くのだろう
それを知った時布団にくるまったのに
そんな皺ですらぴっちり美白で消えてしまうんだ
子供になりたいと願ったらもうきっと絶対に
このハリケーンは追い抜けないから

虫取り網で夢を包んで
汚物のように投げ捨てたんだ
恐れを覚えて怖いを忘れる
漢字ドリルはもう焦げたような
鉛の降らない空にとけたんだ

両手を掲げてそのまま顔へ
ヒンヒン泣いたら許された
あの頃にまで戻るためなんだ
走って、走って、走って、走れ

スーツの裾を破り捨ててさ
スカートの裏にペンキを塗ろう
ぼくら踊るハリケーンになる
舞いながらただ笑いあって
なりたくなかった大人をわらおう

幾つになったって忘れない思い出は
きっと子供の頃の愛

幾つになったって忘れない思い出は
きっと子供の頃のアイ

スケープゴート


人が神と思っているものは
自身の持つ勇気でしかないはずで
それでもなお願おうとしてしまうのは
きっと勇気を出すとろくでもない事にしかならないから

すれ違い様に視た雨雲が
冷たい風をこちらに寄せる
やがて晴れた空から雨が降って
虹を見た人々が笑う

足元に咲いた花なんて
踏み躙ってでも生きていくから
待っていてくれよ、と言っていた
英雄の話をしてくれたんだ

ねえ、僕の神様に願うよ
あのひとの笑顔を護る為のエゴをください
この手に掴んでいるただ一つのもので
夢幻なる神の力を与えて

入れ違いに擦れた傷口が
冷たい水を一露だけ染める
だけどその水はもう誰も飲めない
誰にも言わなければいいだけなのに

足元の泥が黒く染まって
もがく事も苦しくなっていくはずだ
それでもきっと誓ってしまうんだよ
永遠の話をしていたんだ

ねえ、君の神様に願うよ
どうか幸せになる事を祈るための力にして
この世に落っこちていたただの一つのいのちで
無限の可能性を宿らせて

人が神と思っているものは
自身の持つ勇気でしかないはずで
それでもなお願おうとしてしまうのは
きっと勇気なんてものは本当は存在しないから
人が神だと願っているものは
自身の持つ願望でしかないわけで
それでもなお祈ろうとしてしまうのは
きっと愛なんてものがこの世には存在していないから

それでも

ねえ、どこかの誰かに願うよ、頼むよ、祈っているんだよ
あの人の笑顔を護るためのエゴで奇跡を起こして
この手に掴んでいる命なんてくだらないものはいらない
夢幻なる神の光で

ねえ、君の神様を使うよ
どうか幸せになる事を祈るための力にして
この世に落っこちていたただ一つのいのちに
無限の可能性を宿らせてよ

すれ違い様に視た雨雲が
冷たい風に一露だけ落とす
待っていてくれよ、と言っていた
英雄の話をしてくれたんだ

比翼連理とalternate

シャワールームで流した涙が
何処かもわからないダムに戻って行って浄化される
そんなふうに毎日を過ごす僕は
空を見上げながら
子供の頃に見た空撮で宇宙へ向かうカメラを想う

小指同士を絡める方が
両手を重ねるよりも愛しいと思わないか?
そんなふうに茶化した君の心を
読もうとした僕もこの世界の何処かには居たね
膝を抱えて世界の中心で放り投げた単行本に
手を伸ばして

歩いていたあの道を振り返るとそこには過去があった
翼は君ではない誰かと繋げないと飛べないらしい
積み重ねた僕達の日々を一言で片づけて
その指先の青い魔法で
要らないんだこんな痛みなら
知ったまま眠る夜を愛して
この声を吐き出させないで

ベッドルームで余らせた熱なら
何処に向かうかもわからない排水溝に流して消そう
あんなふうに痛みを抱える僕は
足元を見つめながら
見えもしない筈のぬかるみに確かな速度で落ちていく夢を抱く

人差し指で作ったクロスで
祈りを掲げながら否定して捕らえるんだ
そんなふうに愛した君の口調を
音も出さずに口で反芻する僕であってほしかったよね
全身投げ出して世界を閉じた椅子の上で机に
コーヒーを溢して

走って逃げたあの壁を思い出すとそこに重力がかかった
翼は僕ではない誰かと繋がないと飛べないらしい
積み重ねた僕達の掌をシャッターで亡くして
その指先の黒い化学で
要らないんだそんな苦しみは
忘れたまま眠る夜を愛して
埋もれる声を無に帰して

僕は求めてしまうからきっと空を見上げていて
じゃあなぜ君は此処でぶつかったんだろうと
そんなふうに聴く声が痛くて
いたくて、つらくて、くるしくて、
どんなものよりも愛おしかったんだ

飛べていた頃の空を思い出すとそこには夢があった
翼はきっと誰かを求めないと飛べないようで
積み重ねた僕達の日々を一言で終わらせて
その指先の温かい夢で
「要らないんだ、そんな痛みなら。」
眠ったまま知っていく夜と恋をして
この声を吐き出した
好きだという飛ぶ為の魔法を唱えたんだ