なんとなく詩メモ。はてなばーじょん。

なんとなく思いついた歌詞とかを載せていくだけのページです。

ひとりクリスマス

雪の妖精は意地悪で
大体当日には降ってくれない
ホワイトクリスマスを祈る子供でも
もうなくなったはずではあるけれど
さすらいの冬将軍が
気まぐれに木枯らしを吹かせた夜
駅前のイルミネーションが
やけにきれいに見えたのを思い出した
夏になれば恋しくなる季節も
今になれば逆さに感じるように
子供とは無縁になった今になると
クリスマスソングが耳に響いて
すごくうるさい
人並みに恋もしたつもりだけど
長続きしない私の恋にこの季節は
あまり関係が無いらしくて
くしゃみをしながら
マフラーを巻き直した
雪の妖精は意地悪で
関係なくなった今になってから
ホワイトクリスマスをピンポイントに
もう祈った記憶すら遠いあの頃だ
さすらうように街を歩いても
気まぐれにケーキを買う気にもならないのに
駅前のイルミネーションは
なんかやけにきれいだったんだ
クリスマスソングが耳に馴染んで
白い息に紛れた
雪の妖精が見えないのと
同じくらい当然の気持ちで
関係のない賑わいを横目に見た
「ねえ、そういえばあの時さ。」
さすらっているのは一人ではないから
多分みんなそんな気持ちになっているから
小さなケーキを1カット買って
駅前のイルミネーションに
誰も知らない笑顔を向けて
マフラーに隠して家に帰った
クリスマスソングが口の中で舞う
いつも通りの関係ない夜だった