なんとなく詩メモ。はてなばーじょん。

なんとなく思いついた歌詞とかを載せていくだけのページです。

夜盗み

夢だと思えば醒めそうな現実を
生きている

目まぐるしい速度を
制限する枷なら
いくらでもあるけれど
その下で生きるのはとても簡単で
とらわれた意識が知る
知らぬ世界はまた怖くて
壊れていく監獄を
慈しみながら逃げるんだ

夢だと思えば
今だと気付ける
この瞬間なら
飛び込んでしまえる

青い 青い 春はもう来ない
桜の色ももうどこか褪せていて
輝いてた夜は盗まれた

指を突き刺して黄色い月
暗かろうと雲は照らされて
僕ら銀河繋げるシナプス
不出来だけど切り捨てられない
進みすぎた文明の片隅で
震えるように囁き唄う
一本桜食う虫のようだ

偶然だと忘れて
今なら気付ける
この間だけなら
飛び込んでいけるだろう

視線突きつけて赤い眼
嫌がると雲は遠のいて
僕ら鼓動脈打つバイパス
不必要だけど置いておくしかない
理解できない条例の切れ端を
噛まされながら蠢き伝う
桜並木脅かす害虫のようだ

丸い 丸い 正答はもう出せない
散りし緑 もう誰も見向きしなくて
はしゃいでいた夢はもう見ない

現実だと知っている
今だから戻らない
この速度なら
飛び込んでいけるだろう

指を突き刺して満ちる月
暗闇雲ですら照り返して
僕ら夜盗むキャタピラ
不快だと、嫌いだと決められている
造りすぎた命の育みで
夢見るように貪り生きる
花を枯らす嫌われた
夢でさえあれば良かった
要らない虫のようだ